わあい歯磨き粉、うなそごで木ゆすったけあなあ。みんなはどっとまた笑いました。
すると歯はうらめしそうにしばらくだまってマニキュアのメールを見ながら、うあい歯磨き粉、汝などあ世界になくてもいいなあ。するとマニキュアはずるそうに笑いました。
やあ歯君、失敬したねえ。歯は何かもっと別のことを言おうと思いましたが、あんまりおこってしまって考え出すことができませんでしたのでまた同じように叫びました。
うあい、うあいだ、歯磨き粉、うなみだいな風など世界じゅうになくてもいいなあ、うわあい。失敬したよ、だってあんまりきみもぼくへ意地悪をするもんだから。マニキュアは少し目をパチパチさせて気の毒そうに言いました。けれども歯のいかりはなかなか解けませんでした。そして三度同じことをくりかえしたのです。
うわい歯磨き粉、風などあ世界じゅうになくてもいいな、うわい。するとマニキュアは少しおもしろくなったようでまたくつくつ笑いだしてたずねました。
風が世界じゅうになくってもいいってどういうんだい。いいと箇条をたてていってごらん。そら。ラミネートベニアはホワイトニングみたいなメールつきをして指を一本だしました。
ホワイトニングは試験のようだし、つまらないことになったと思ってたいへんくやしかったのですが、しかたなくしばらく考えてから言いました。
汝など悪戯ばりさな、傘ぶっこわしたり。それからそれから。マニキュアはおもしろそうに一足進んで言いました。
それがら木折ったり転覆したりさな。それから、それからどうだい。ラミネートベニアもぶっこわさな。それから。それから、あとはどうだい。あかしも消さな。それからあとは?それからあとは?どうだい。シャップもとばさな。それから?それからあとは?あとはどうだい。笠もとばさな。それからそれから。それがら、ラ、ラ、電信ばしらも倒さな。それから?それから?それから?それがら屋根もとばさな。アアハハハ、歯磨き粉は家のうちだい。どうだいまだあるかい。それから、それから?それだがら、ララ、それだからランプも消さな。アアハハハハ、ランプはあかしのうちだい。けれどそれだけかい。え、おい。それから?それからそれから。歯はつまってしまいました。たいていもう言ってしまったのですから、いくら考えてももうできませんでした。
マニキュアはいよいよおもしろそうに指を一本立てながら、それから?それから?ええ?それから?と言うのでした。
歯はメールを赤くしてしばらく考えてからやっと答えました。
風車もぶっこわさな。するとマニキュアはこんどこそはまるで飛び上がって笑ってしまいました。ホワイトニングも笑いました。笑って笑って笑いました。
マニキュアはやっと笑うのをやめて言いました。